歯科麻酔アレルギーについて


 歯科の麻酔注射で気分が悪くなったり、倒れてしまった方は少なくないでしょう。
しかし実は、本当の歯科麻酔薬アレルギーの方は、世界でまだ数人しか報告されておりません。
 
 以前は、麻酔液の中に入っていたパラベンという防腐剤に対してアレルギー反応をおこすことがありましたが、最近のほとんどの麻酔薬には防腐剤は使われていません。
 
 また高血圧症や一部の薬を服用しているの方に麻酔注射を行うと、麻酔薬中の血管収縮薬によって血圧が上昇し、頭痛等を引き起こすことがありますが、これはアレルギー反応によるものではありません。
 
 私が大学の歯科麻酔科にいたころ、一般の開業医さんから歯科麻酔のアレルギーのため、大学病院で治療をして欲しいという依頼が数多くありました。
 
念のため麻酔アレルギーの検査を行っていましたが、本物の麻酔アレルギーの患者さんに出会うことは一度もありませんでした。
 そのような患者さんに、鎮静法を施した上で通常の麻酔液で麻酔を行うと、何の問題もなく治療が終わってしまいます。そして次回の治療からは鎮静法すら不要になります。
 
 このことは、麻酔注射による不快症状が、実はアレルギーではなく心因性や疼痛性によるショック症状であり、その正体が歯科治療恐怖症であることを示しています。
 
つまり、高血圧症や一部の薬を服用している方以外では、治療時に恐怖心や痛みを与えなければ、通常の歯科麻酔で不快症状やアレルギー(様反応)がおこることはまずないのです...。
 
 

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